

この記事でわかること
- 「たくさん集める」ではなく「考え方に共感する患者さんに選ばれる」ことを目的にした、歯科医院の情報発信のかたち
- 月1回のヒアリングだけで、現場の一次情報が詰まった記事が毎月積み上がる仕組み
- AIによる下書き・画像生成と、人が担うファクトチェック・共同編集の役割分担
- 月間数百セッションから2〜3倍への伸びと、予約で来院する患者さんの「質」の変化
「たくさん来てほしい」ではなく「考え方に共感してくれる人に来てほしい」。開院まもないその歯科医院の願いは、少し珍しいものでした。集めることより、選んでもらうこと。その想いを言葉にするところから、伴走は始まりました。
課題:「どこの医院でも書けるコラム」では、想いは届かない


きっかけはコンテンツSEOでした。地域で歯科医院を探す患者さんに検索で見つけてもらうことが、当初の目的です。ただ、順位だけを目指して、どこの医院でも書けるような一般的なコラムを量産しても意味がない——ご一緒するなかで、方針は早々に定まりました。
1回の診療に時間をかける理由、予防を大切にする価値観——医院のこだわりは、そのままでは伝わりにくいもの。「うちはこういう考え方で、こういう治療をしている」という方針を語りながら、読む人の歯の健康にも純粋に役立つ。そんな発信が、まだできていませんでした。
月に一度、現場の声を聞く——語り手は歯科衛生士さん


伴走の中心は、月1回・1時間半から2時間ほどのオンラインヒアリングです。語り手は院長先生だけではなく、患者さんと日々向き合う歯科衛生士さんたち。歯ブラシの選び方や、ご家庭でのホームケアといった身近なテーマについて、「一般的にどうすべきか」だけでなく、「この医院ではどう説明しているのか」「どんな考え方で指導しているのか」「治療のとき何に気をつけているのか」まで語ってもらいます。
現場の一次情報が入った記事は、どこかで読んだようなコラムとは手触りが違います。同じ歯磨きの話でも、”この医院の言葉”で書かれた記事には血が通う。メインターゲットである子育て中のパパ・ママ向け、シニア世代向けと、読み手ごとに書き分けながら、記事を毎月積み上げています。
MIMIRで回す、記事づくりの一連


「集客より、フィルタリング」を方針に据え、制作の裏側は自社開発のAIコンテンツ基盤「MIMIR」が支えています。ヒアリングの内容は議事録として整理され、それをもとにAIが記事の原稿を下書き。もちろん、そのまま公開することはありません。表現は適切か、もっと良い言い方はないか、公的な統計を引用する場合は数値や出典が正しいか——人の目によるファクトチェックと校正を必ず通します。
校正した原稿は医院と共有し、リアルタイムにコメントを入れ合いながら共同編集で仕上げます。このコメントが次回以降のAIの学習に生かされるため、記事を書いて直すほど、下書きの品質そのものが上がっていく仕組みです。
仕上がった記事は、図解やアイキャッチ画像まで揃った状態でストックされ、ボタン一つでWordPressの下書きに。NotionやSlackなど普段使いのツールから記事を指定するだけで、執筆から公開までの一連の業務が流れていきます。時間のない運用担当の方でも、本業のかたわら「確認する」だけで発信が続く——運用負荷を増やさないことも、この伴走の大切な設計です。
画像も”らしさ”の一部——素材写真をやめた理由


意外と大きな負担になるのが、記事に添える画像です。ありものの素材写真では無味無臭で、よくあるコラム記事の見た目になってしまい、説明の理解を助ける挿し絵としても効果的ではありません。そこで、医院の雰囲気に合った配色や、柔らかい印象のイラストといったトーン&マナーを最初に決め、画像生成AIから”生成AIっぽくない”画像を出力して記事に組み込んでいます。有償素材の購入や院内での撮影にかかる手間・費用がなくなり、公開までのリードタイムも大きく縮まりました。
続けるほど、”らしさ”が磨かれる


議事録や過去記事、校正時のニュアンスが蓄積するほど、AIの下書きは医院の”らしさ”を捉え、回を重ねるごとに手直しが減っていきます。0歳からの口腔ケア、予防に時間をかける理由、現場スタッフ発の小さな取り組み、シニア世代のケア——量を出しながらトーンの質も保てるのが、この体制の強みです。
成果と広がり——アクセスは2〜3倍、そして”合う患者さん”との出会いへ


記事の公開を重ねるにつれ、サイトへのアクセスは着実に伸びています。支援開始時は月間数百セッションほどだったところから、2倍・3倍へと段階的に成長。悩み起点の細かな検索語(ロングテール)や生成AI検索から、”考え方に合う人”が見つけてくれる入口が広がりました。
数字以上に手応えを感じているのは、予約の質の変化です。記事で語られる医院のポリシーに共感した患者さんが予約から入ってくるようになり、医院と患者さんのマッチングの質が上がっていることが分かっています。公開した記事は、初診の方への案内やSNS、問い合わせへの返信でリンクを添えるなど二次利用も進んでいます。哲学の言語化という、一見AIとは相性が悪そうな領域でこそ効率化が効いた——手応えのある伴走です。
「うちの考え方を、ちゃんと言葉にして届けたい」——そうお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。
案件概要


| 業種 | 歯科医院(開院まもなく・予防重視) |
|---|---|
| B2B / B2C | B2C |
| 種類 | コンテンツ制作・発信の伴走支援(継続) |
| 支援内容 | 月1回のオンラインヒアリング(1.5〜2時間)/記事企画・執筆(AI下書き+人の校正・ファクトチェック・共同編集)/記事画像の生成/WordPress入稿 |
| 支援時期 | 継続中 |
| 予算 | 非公開 |
| 主要施策 | コンテンツSEO/医院の哲学の言語化/ターゲット別記事(子育て世代・シニア世代)/画像トンマナ設計 |
本記事でご紹介した課題や解決までの取り組みは、実際のご支援事例にもとづくものです。お客様の実際の課題・背景や予算に踏み込んだ内容を含むため、企業情報は架空のものに置き換えており、実際の業種・商材などとは異なります。個別のお打ち合わせでは詳細をご紹介できますので、本事例にご興味のある方はお気軽にお問合せ下さい。





