

この記事でわかること
- 「発信したい企業」と「更新が回らない体制」のミスマッチをどう解消したか
- 記事を書くより先に行った、「書き続けられる環境」と社内の発信文化づくり
- 内製化目標から役割分担へ——運用しながら最適な体制に転換した経緯
- 月次自動レポート(Looker Studio)で改善サイクルが止まらない仕組み
- アクセス約4〜5倍・記事経由の商談・新商品発売3ヶ月前からのスタートダッシュという成果
現場で長年培われた、深い専門知識。ところがその強みは、Web上ではほとんど言葉になっていませんでした。「業界では知られているのに、検索では見つけてもらえない」——ユニフォームをはじめ、特定の環境で使われる機能性衣類を手がけるメーカーのお客様との伴走は、そんな状態から始まりました。
相談のきっかけ:「発信したい」のに、前に進めない


ご相談をいただいた当時、お客様はすでに別の制作会社と契約し、コーポレートサイトも運用中でした。「もっと専門的な情報を発信したい」「検索順位を上げたい」「ホームページ経由で問い合わせを獲得したい」——発信への意欲は十分。一方で、当時の体制はサイトの更新対応が中心で、その意欲を実現へ導く支援までは望めない状況でした。「情報発信したい企業」と「それを支えきれない体制」のミスマッチ。そのギャップを埋める新しいパートナーとして、LOFIRにお声がけいただきました。
課題:「ブログがある」と「発信できている」は違う


当時のサイトにも、ブログ機能はありました。ただ、あくまで「ブログがある」だけで、専門記事を継続的に配信できる仕組みはありません。検索順位も流入数も伸びず、専門性が伝わらない。記事を書く担当も、企画・公開のフローも決まっておらず、WordPressの運用方法も整理されていない——そんな状態でした。
しかも扱うのは、素材や機能性、着用する環境に合わせた仕様といった専門性の高い商材です。スペックの数字を並べるだけでは、一般の読み手に価値は伝わりません。専門知識を「ユーザーが理解できる一次情報」へ翻訳して発信することが、何より重要でした。
最初にやったのは、記事を「書くこと」ではなく「書き続けられる環境づくり」


最初に着手したのは、記事の執筆ではありません。SEOに適した階層構造の整理、ブロックエディターの活用、必要なプラグインの導入、更新しやすい編集環境——まずWordPressを「続けられる器」に整えました。併せて、誰が書くのか、どう企画するのか、どう公開するのかという運用フローも設計。「ブログを書く」ではなく、「会社として情報発信する業務フロー」そのものを作っていきました。
いちばん難しかったのは、社内に”発信の文化”をつくること
実は技術面より難しかったのが、ここでした。それまで会社として継続的な情報発信を行った経験がなく、何を書けばいいのか、どうまとめればいいのかというノウハウがありません。通常業務と並行して制作を回すリソースも足りない。そこで当初は「最終的には社内だけで運用できる」ことを目標に、ヒアリングの方法、記事構成の考え方、骨子づくり、専門情報の整理、画像の使い方、WordPressの操作まで、一つひとつ伴走しながら進めました。
生成AIがまだ一般的でなかった頃から執筆のアシスタントとして活用し、Googleドキュメントでリアルタイムにコメントを入れ合いながら原稿を磨く——記事制作だけでなく、「情報発信のやり方」そのものを一緒に作り上げていった時期です。
運用の中で見えた最適解——「内製」から「役割分担」へ


続けるうちに分かってきたことがあります。すべてを社内で内製するよりも、制作は専門家が担当した方が、品質・スピード・社内負荷のバランスが良いということです。そこで、記事の制作・編集はLOFIRが担当し、お客様は専門知識の提供に集中する役割分担へ移行しました。現在は自社開発のAIコンテンツ基盤「MIMIR」を軸にした制作フローで、月2〜3本のペースで記事を配信。月2回のヒアリングでは、記事の企画だけでなく、営業や商談、商品開発の状況まで共有いただき、発信をマーケティング全体とつなげています。
成果を”見える化”して、改善を止めない


情報発信は「書いて終わり」では続きません。成果が見えなければ、社内での優先順位はどうしても下がってしまうからです。そこでGoogle AnalyticsとGoogle Search Consoleによる計測に加え、Looker Studioで毎月自動生成されるレポートを構築しました。どの記事が読まれたか、流入数、検索の状況が毎月自動で可視化されるため、担当者がレポートを作る手間はゼロ。数字を見ながら改善サイクルを回し続けられる環境が整いました。
成果——アクセスは約4〜5倍、記事が商談を連れてくる


最初の1〜2記事では、大きな変化はありませんでした。しかし3記事、5記事、10記事と積み重ねるうちに、検索流入・ページ閲覧数・読者の反応が少しずつ増えていきます。継続の結果、ホームページ全体のアクセス数は当初の約4〜5倍に。法改正などトレンドのテーマを捉えた記事は、通常月の2倍のセッションを生むこともありました。
変化はアクセスだけではありません。営業担当の方が「この内容は、こちらの記事をご覧ください」とURLを案内できるようになり、商談の効率も向上。名入れ加工をテーマにした記事に専用のヒアリングフォームを添えたところ、記事経由の問い合わせから実際の商談につながるケースも生まれました。読者からは「非常に分かりやすい」という声が届き、同業他社が記事を参考にしているという反響も。専門性の高い情報が、業界内でも価値ある情報資産として認識され始めています。
継続が、企業文化になる


この支援でいちばん大きな成果は、記事の本数でもアクセス数でもなく、「情報発信を継続する仕組み」が会社の中に根付いたことだと考えています。現在では新商品の発売前から、商品価値の言語化を起点に、コンテンツ案の作成、深掘り、記事化までを計画的に進め、カタログ制作まで一貫してお手伝い。発売3ヶ月前から情報発信を始め、発売と同時に十分な情報がWeb上に揃った状態でスタートを切れるようになりました。SEOにとどまらず、マーケティング全体の基盤として機能する状態です。
この事例で伝えたいこと


今回の支援でいちばん大切だったのは、ホームページを作ることではなく、情報発信を継続できる企業体制を作ることでした。SEOは一度の施策で成果が出るものではありません。それでも、発信を仕組み化して改善を積み重ねれば、アクセス約4〜5倍、記事経由の問い合わせと商談、営業活動の効率化、新商品プロモーションの基盤づくりへとつながっていきます。
「発信したい想いはあるのに、体制が追いつかない」——そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。


案件概要


| 業種 | ユニフォームなど、特定の環境で使われる機能性衣類のメーカー |
|---|---|
| B2B / B2C | B2B中心 |
| 種類 | Webサイト運用・コンテンツマーケティングの伴走支援(WEB顧問・継続) |
| 支援内容 | WordPress改善・運用フロー設計/月2回のヒアリング/記事制作・編集(月2〜3本)/月次自動レポート(Looker Studio)/新商品コンテンツ・カタログ制作 |
| 立ち上がり | 初月〜2ヶ月で現状調査・体制構築・運用フローを策定、3ヶ月目から記事公開を開始 |
| 予算 | 非公開・年契約 |
| 主要施策 | コンテンツSEO/専門知の一次情報化/発売前コンテンツの先行制作/営業・開発部門との連携 |
本記事でご紹介した課題や解決までの取り組みは、実際のご支援事例にもとづくものです。お客様の実際の課題・背景や予算に踏み込んだ内容を含むため、企業情報は架空のものに置き換えており、実際の業種・商材などとは異なります。個別のお打ち合わせでは詳細をご紹介できますので、本事例にご興味のある方はお気軽にお問合せ下さい。





